今回は上野・御徒町エリアにやってきました。
おじゃましてきのは【Molecu-L (モリキュール)】さん。
なんでもここでは【分子ガストロノミー】料理が食べられるとのこと。早速ご紹介していきます。
そもそも分子ガストロノミーとは?
別名分子美学食とも言われる分野。
奥が深いため、簡単に説明すると料理を科学的、物理的に解析し、調理に活かすこと。
例にたまごを挙げます。
たまごは加熱具合によって姿を変えますよね。
何もしない状態であれば液体、ある程度の加熱でゲル状、強く熱することで個体になります。
これはたまごを形成するタンパク質の分子構造が熱を加えることによって、形を変化させるため。これが分子の働きです。
さて、分子についてちょーざっくり知った後に本題に入ります。
私たちの身近で思い浮かびやすいのが、スターバックスのホイップクリーム。
通常メレンゲ状態を作るためにはタンパク質に空気を沢山含ませます(混ぜる行為)。
するとタンパク質の分子と空気の分子が混ざり合い、泡状(ホイップ)になりますが、スターバックスのホイップクリームはこの代わりに亜酸化窒素ガスを入れるという過程を経ることで、ホイップクリームを作っています。(あの銀の缶、不思議でしたよね)
しかも味や風味に影響を与えないのがこの亜酸化窒素ガス。
このように、新しい調理法、それによる味や触感の変化、料理にかかる工程の時間短縮など、これらの科学的技術と観点を用いたのが分子ガストロノミーです。
※タンパク質の変質については別記事で詳しく載せます。
Molecu-L (モリキュール)とは?
フレンチが主として広まる分子ガストロノミーを和食に取り入れたお店。
そのうえ、カウンター席からは巨大スクリーンがプロジェクションマッピングを映し出し、そこから流れる音楽。珍しいだけでなく、五感をすべて楽しませてくれるお店です。
お店は完全に予約制となっており、一日一回転が基本。
プロジェクションマッピングと料理の提供を合わせているので、予約時間も厳守です。
日によってはなかなか予約が取れないなど、予め日程を調整する必要があるところが一層来店までわくわくさせられます。
オススメ席はもちろんカウンター。プロジェクションマッピングと料理を存分に楽しめます。
Molecu-L (モリキュール)の外観
御徒町駅から徒歩4分ほど。「えぇ!ここに!?」というほど意外な場所に位置しています。
入り口はなんだかとっても上野・御徒町らしさがあります。
エレベーターから降りると早速店員さんがお出迎えしてくださいました。
Molecu-L (モリキュール)の内観
カウンター席がメインとなり、目の前には大きなスクリーン。
そこにはびっくりするくらいイケメン・イケ女の店員さんだらけ。
余談ですが、驚くほど白石隼也にそっくりな店員さんがかっこよかったです、、、
席に着くと名前入りのおしゃれなお品書きが。
箸置きも和風でオシャレ。
さぁ、お食事スタートです!
Molecu-L (モリキュール)のお酒
とくに日本酒に力を入れているそうで、料理に合わせた日本酒を次々と提供してくれる日本酒プランも用意されています。
なんと、料理に合わせた日本酒が出てくると同時に、気に入ったものは何杯でも飲むことが可能。
そのうえ、食前酒をグラスで提供しているメニューの中からサービスで注文することができます。
飲食店だと通常1杯800円~1500円するような日本酒が楽しめるのは嬉しいところ。
他にもワインの種類も豊富。
コース料理を提供するお店には珍しく、飲み放題プランなども用意しています。
Molecu-L (モリキュール)のお食事
食前酒にワインをいただきつつ。
■先付 二種の混載サラダ~枯山水風~
かぼちゃとじゃがいものサラダを水蒸気と熱風を同時に使う特殊オーブンで調理。
周りはチーズがこんがり。
日本庭園に見立てたお塩もとてもオシャレです。
■久保田 純米大吟醸(新潟)
すっきりとした日本酒が前菜などとマッチ。
日本酒をワイングラスで飲むのは初めてでしたのでとても新鮮です。
■御凌 季節野菜の分子オードブル
左上から凍結粉砕(液体窒素で瞬間冷凍)したほうれん草の胡麻和え、ゲル化させたトマト、たけのこは右上の泡状にしたバター醤油のソースをディップして食べます。
ほうれん草が本当に生のように味が濃くておいしい!びっくりします!
■椀物 茶碗蒸しから海岸仕立て~
プロジェクションマッピングが海底になり、液体窒素からもくもくと茶碗蒸しが姿を現しました。
色が非常にきれいです。
茶碗蒸しは液体窒素を使用した冷製茶碗蒸し。
■醸し人九平次 純米大吟醸 山田錦 EAU DU DESIR(愛知)
海鮮料理に合わせて出てきたのが「希望の水」と言われる日本酒。
白ワインのような果実的でほんのり甘く、女性はかなり好きな味かもしれません。
■向付 旬魚のお造り
サーモンの下には泡状にした山わさびとアボカド、上には醤油のジュレ、一番感動したのは四隅に添えてある青じそペースト。
見た目はフレンチで味はしっかり和食。
■煮物 ぶり大根~鹿威し風~
鹿威しに見立てた盛り付け。一番びっくりなのが「人口いくら」。
本物のいくらではなく、水分を球体にしたもの。ここではだしを球体にし、いくらのような見た目で食事を楽しめます。
■田酒 特別純米(青森)
煮物に合わせて出てきた日本酒がこちら。骨格がしっかりしていて、煮物の味に負けず、邪魔せずなお味です。
■焼物 和牛の肉じゃが
目の前でウィスキーを30年以上寝かしたチップで燻します。
オシャレですねぇ。
真空低温調理した和牛肉は柔らかくて美味しい。中にはペースト状にされたジャガイモが。
■揚物 メンチカツ
分子調理器具で上げた衣と具が別々!一緒に絡めて食べるメンチカツが新しすぎます。
■澤屋まつもと 守破離 Ultra(京都)
お肉料理に合わせて出てきたのがこちら。
食事によって味を変えるのがこの日本酒の特徴。
そのまま飲むとすっきりとし、和牛に合わせるとお肉の味がより豊かに感じます。
揚げ物などの味が濃く油があるものに合わせると、日本酒も味が濃くなるスーパーマン。
このお酒、一番おいしかったです!!
■飯物 ひつまぶし 葛飾北斎 赤富士
葛飾北斎の赤富士をイメージしたひつまぶし。
手前の山椒に付けて食べ、専用の豆乳出しをかけると違った味を楽しめます。
波を模様した砂糖は豆乳に溶かすと湖になります。オシャレ。
■一白水成 Sunday Back Nine(秋田)
この銘柄はこれ一本だけ、という非常にこだわった日本酒。
味がとてもすっきりしていて、最後の締めにこの日本酒はずるいです。
■菓子 ザクロとライムのバニラアイス
甘酸っぱくて美味しい!日本酒とこの甘酸っぱさが絶妙に合います。(最後の最後まで日本酒を楽しいんでいました。笑)
最後はしっかりお茶でほっこり。
最後に
味覚、視覚、聴覚を刺激してくれる素敵なお店でした。
とにかく新しく、今までにない体験ができます。いつもとは少し違ったディナーを楽しみたい方は是非訪れてみて下さい。
■平均予算(人):5000円~15000円
■利用シーン:女子会/デート/オシャレ/ディナー/
■検索ワード:日本酒/こだわり/日本食/プロジェクションマッピング/
ホームページ:https://molecul-tokyo.owst.jp/
営業時間:月火水木金祝前 19:00~
土日祝 18:00~
定休日:ビルに準じる
席数:32席
住所:東京都台東区上野2-1-9 GAOH黒門ビル 4F
電話番号: 03-3836-0539
アクセス:
JR 上野駅 不忍口 徒歩8分
JR 御徒町駅 徒歩2分
地下鉄銀座線 上野広小路駅 徒歩1分
地下鉄千代田線 湯島駅 徒歩5分
上野御徒町駅から75m
備考:
※店舗情報は変更されている場合もございますので、予めご了承願います。
※情報の確認は、各店舗へご連絡願います。